【DX事例紹介】応募メールの見逃しゼロへ。AI活用で選考スピードを最大化し優秀な人材を逃さない方法【kintone × n8n × AI】

こんにちは!経営企画部 兼 ソリューション事業部の三沢です。

ソリューション事業部では、伴走型DXサービスという業務プロセスの分析や改善提案を提供しています。

しかし、お客様へのDXを支援している以上、自社のDXも推進できていないと説得力に欠けます。

といわけで、経営企画部の業務の一環としてバックオフィスのDXを2023年頃から進めており、ノウハウを蓄積しています。

今回は採用業務におけるDX化の一例をご紹介します。

業務課題:採用業務における手作業の課題

採用業務全体を見渡すと、一般的にも「メールでのやりとり」が依然として主流です。
ATS(採用管理システム)を導入している企業も増えていますが、媒体ごとに独自の管理画面やフォーマットが存在し、すべての応募情報を一元管理するのは困難です。
そのため、最終的にはメールでのやりとりやメールボックスでの情報管理から抜け出せない現状があります。

このような状況下で、当社でも従来は採用エージェントや求人媒体からの応募メールを受信した後、kintoneの応募者管理アプリへ手作業で情報を登録していました。
書類選考見送りの場合も含め、最低限の情報入力が必須であり、手作業による入力ミスや作業負担が課題となっていました。

応募者情報の転記や管理に手間がかかることで、ヒューマンエラーや対応遅れのリスクが高まり、採用担当者の負担軽減と迅速・正確な選考プロセスの実現が急務となっています。

赤枠:最低限の入力が必要な項目

n8nとOpenAIによる自動化

この課題を解決するため、ノーコードワークフロー作成ツール「n8n」と、「OpenAIのAPI」を組み合わせて自動化することにしました。
メール受信時に自動で本文から必要情報を抽出し、kintone API経由で応募者情報を登録する仕組みを構築しました。

自動登録フローの全体像

1. 人材紹介エージェントから経歴書付きメールを受信
2. n8nがメールをトリガーとしてワークフローを開始
3. OpenAIのAPIを呼び出し、メール本文からkintone入力必須項目をJSON形式で抽出
4. n8nのHttpRequestノードからkintone API経由で応募者情報を新規登録
5. 登録完了後はSlack通知で関係者に即時共有
 
この仕組みにより、メールを見逃すことなく、すぐに書類選考を開始できる体制が整いました。
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n8nのワークフロー

 
経歴書付きメールを受信すると、ワークフローが起動し、kintone登録後にSlackに通知されます。

Slack通知

n8nワークフロー構成(主要ノードと処理フロー)

詳しい説明を読む

導入効果

自動化により、手作業による入力ミスや作業負担が大幅に軽減されました。
Slack通知による即時共有で、選考スピードも向上。今後はPDF解析やさらなるAI活用による自動化範囲の拡大、他業務への展開も検討しています。

まとめ

エイプリルナイツでは、n8nやDifyなどのノーコードツールを積極的に活用し、業務効率化とDX推進を実現しています。
本事例が、同様の課題を抱える企業の参考となれば幸いです。
 
 

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