2025年8月7日に公開した記事を再公開しています。
こんにちは!経営企画部 兼 ソリューション事業部の三沢です。
ソリューション事業部では、伴走型DXサービスという業務プロセスの分析や改善提案を提供しています。
しかし、お客様へのDXを支援している以上、自社のDXも推進できていないと説得力に欠けます。
といわけで、経営企画部の業務の一環としてバックオフィスのDXを2023年頃から進めており、ノウハウを蓄積しています。
今回は採用業務におけるDX化の一例をご紹介します。
目次
業務課題:採用業務における手作業の課題
採用業務全体を見渡すと、一般的にも「メールでのやりとり」が依然として主流です。
ATS(採用管理システム)を導入している企業も増えていますが、媒体ごとに独自の管理画面やフォーマットが存在し、すべての応募情報を一元管理するのは困難です。
そのため、最終的にはメールでのやりとりやメールボックスでの情報管理から抜け出せない現状があります。
このような状況下で、当社でも従来は採用エージェントや求人媒体からの応募メールを受信した後、kintoneの応募者管理アプリへ手作業で情報を登録していました。
書類選考見送りの場合も含め、最低限の情報入力が必須であり、手作業による入力ミスや作業負担が課題となっていました。
応募者情報の転記や管理に手間がかかることで、ヒューマンエラーや対応遅れのリスクが高まり、採用担当者の負担軽減と迅速・正確な選考プロセスの実現が急務となっています。

赤枠:最低限の入力が必要な項目
n8nとOpenAIによる自動化
この課題を解決するため、ノーコードワークフロー作成ツール「n8n」と、「OpenAIのAPI」を組み合わせて自動化することにしました。
メール受信時に自動で本文から必要情報を抽出し、kintone API経由で応募者情報を登録する仕組みを構築しました。
メール受信時に自動で本文から必要情報を抽出し、kintone API経由で応募者情報を登録する仕組みを構築しました。
自動登録フローの全体像
1. 人材紹介エージェントから経歴書付きメールを受信
2. n8nがメールをトリガーとしてワークフローを開始
3. OpenAIのAPIを呼び出し、メール本文からkintone入力必須項目をJSON形式で抽出
4. n8nのHttpRequestノードからkintone API経由で応募者情報を新規登録
5. 登録完了後はSlack通知で関係者に即時共有
この仕組みにより、メールを見逃すことなく、すぐに書類選考を開始できる体制が整いました。
n8nのワークフロー
経歴書付きメールを受信すると、ワークフローが起動し、kintone登録後にSlackに通知されます。

Slack通知
n8nワークフロー構成(主要ノードと処理フロー)
Gmail Trigger
指定ラベル付きの応募メールを定期監視し、添付ファイルも取得
FileUpload
添付ファイル(履歴書等)をkintoneのファイルAPIを使ってアップロード
OpenAIノード
メール本文から氏名・年齢・メモ等を抽出
プロンプト全文
メール本文から以下の項目を抽出せよ
- 氏名
- フリガナ
- 年齢
- メモ
- メモ欄には「希望年収(万円)」「現年収(万円)」「経歴」「退職理由」の4項目のみを含め、それ以外の情報は含めないこと。各項目は「\n」で改行し、1つの文字列としてまとめてください。
Example:
{"氏名":"田中 太郎",
"年齢":"28",
"メモ":"\n希望年収(単位:万円):500\n
現年収(単位:万円):420\n
経歴:大学卒業後、IT企業でシステム開発やプロジェクト管理に従事。Webアプリやモバイルアプリの開発経験あり。\n
退職理由:新しい技術領域に挑戦し、スキルアップを目指すため。"
}
OpenAIノード
kintone登録ノード(NewRecord)
OpenAIで抽出した情報をkintoneの応募者管理アプリに新規登録

kintone登録ノード
Slack
登録完了後、Slackの人事部チャンネルへ応募情報を通知
UpdateFile
kintoneレコードにアップロードしたファイル情報やSlack通知のタイムスタンプを追記
導入効果
自動化により、手作業による入力ミスや作業負担が大幅に軽減されました。
Slack通知による即時共有で、選考スピードも向上。今後はPDF解析やさらなるAI活用による自動化範囲の拡大、他業務への展開も検討しています。
まとめ
エイプリルナイツでは、n8nやDifyなどのノーコードツールを積極的に活用し、業務効率化とDX推進を実現しています。
本事例が、同様の課題を抱える企業の参考となれば幸いです。

